毎年3月20日の国際幸福デーに公表される World Happiness Report は、世界でいちばん引用される幸福度の国際比較です。2026年版では日本のスコアは6.13、順位は147か国・地域中61位でした。1位はフィンランドで7.764です。
よくある誤解が、これを「その国の政策や経済を専門家が採点したもの」だと思ってしまうことです。実際は違います。このランキングの本体は、その国の人に1問だけ聞いた答えの平均です。
その1問はキャントリルの梯子(Cantril ladder)と呼ばれるもので、次のように聞きます。「10段のはしごを思い浮かべてください。10段目が考えうる最高の生活、0段目が考えうる最悪の生活です。今のあなたの生活は何段目にありますか」。
つまり6.130という数字は、日本の回答者が答えた段数の平均です。GDPや健康寿命といった指標は、順位を決めるためではなく、なぜその点数になったのかを説明するために別途使われています。
また、スコアは2023〜2025年の3か年平均です。単年の値ではないので、去年の出来事が翌年すぐ順位に出るわけではありません。
この聞き方が1問で済むということは、同じ質問に自分で答えれば、同じものさしの上に自分を置けるということでもあります。多くの幸福度診断の点数が国際比較と並べられないのは、聞き方が違うからです。